NPO法人「日本捜索救助犬協会」

1月13日(土)、久喜市に本部のあるNPO法人「日本捜索救助犬協会」(江口タミ子代表)が行っている訓練を視察しました。

日本捜索救助犬協会は、2004年に設立され、土砂やがれきに埋まった被災者を見つける捜索救助犬を育成し、実際に地震などの災害現場で捜索活動を行っている団体です。

江口さんによると、救助犬活動を始めたのは今から約25年前で、自宅近くで保護した迷い犬との出会いがきっかけで、現在は、関東各地に15名の方がメンバーとして活動され、週1回のペースで訓練を行っています。

当日訓練していた犬種は様々で、警察犬として有名なジャーマンシェパードや小型犬のキャバリア、また、ミックス犬も参加していました。救助犬になった経緯も様々で、警察犬として現役で活動している犬や、保護犬から訓練を積み重ね救助犬になったワンちゃんもいるそうです。

これまで、2004年10月の新潟中越地震や2011年3月の東日本大震災などの現場で活動されてこられました。

1月1日に発生した能登半島地震の救助活動にも参加され、1月2日に4名の会員と5頭の救助犬が現地に向かい、甚大な被害が起きた石川県珠洲市内で自衛隊に同行し捜索活動を行いました。

江口さんたちが捜索したのは3か所で、いずれも土砂崩れで木造の民家が埋まってしまった現場で、土砂が大量だと嗅覚で捜索する犬にとって行方不明者の発見が難しくなり、雨や雪が降っても臭いが出なくなるとのことです。捜索中は車中で連泊し、睡眠時間は1日2~3時間程度で、捜索救助犬の嗅覚を阻む雪の予報が出たため、一度被災地を後にすることになりました。

今回の視察は、能登半島地震で救助犬の活動をご覧になった桶川市民の方から寄付の申し入れのお話をいただいたことがきっかけで、協会の活動はこうした寄付金で支えられていますが、寄付金だけでは賄いきれず実費で行うことも多いそうです。

日本捜索救助犬協会の活動が広く知られ、更に活動しやすい環境が整うよう市でも様々な連携を図っていきたいと思います。